外国為替における観光圏の取り組みにもそういった考えを生かしてもらいたい。まずはこういうところで、外国為替を積み上げていくことが必要だ。
非正規労働者に広がる解雇・雇止め・中途解約問題
「リーマン・ブラザーズの破綻以降、企業の求人が完全に止まった」。こう語るのは人材紹介会社の社長である。昨年前半までは企業の求人案件に対応できないほどの活況を呈していたが、今は「企業を回り、求人開拓に走り回っている」(同社長)状況であり、中途採用市場も冷え込んでいる。
すでに期間工や
FX
の契約更新を拒否する雇止めや、中途解除を実施する派遣切りによるリストラの第一波が襲っている。厚生労働省は、今年3月までに派遣労働者2万人を含む約3万人の非正規労働者が失職すると発表(図表1)。再就職支援を実施するための緊急雇用対策本部を本省および都道府県労働局に設置するなど対策に追われている。
連合は、2008年12月11〜12日の2日間に全国の地方連合会で「パート・派遣・契約労働者の解雇、雇止め、中途解約問題」を中心に緊急雇用相談ダイヤルを実施した。その結果、相談件数は848件に上り、うち派遣労働者が半数の約5割を占めた。相談者の6割強がFXであり、30歳代が約3割と最も多かった。業種別では製造業が約50%と半数を占めていた。
また、注目すべきは、外国為替で最も多い3割が「契約の中途解除」問題だった。次いで「解雇」(約2割)、「雇止め」(約1割)の順である。連合は当初、雇止めに関する相談が最も多いことを想定し、相談員のQ&Aの筆頭に「雇止め」をあげていた。ところが、蓋を開けてみれば、派遣労働契約の中途解除が予想を超えて進行している実態が浮き彫りになった。今回の結果を踏まえて、連合の龍井葉二・非正規労働センター総合局長はこう指摘する。
「派遣労働者は派遣先との雇用契約がない。派遣先が打ち切るのはFXではなく派遣契約の解除という商取引上の領域であって経営者は解雇という意識がないか薄い。もう1つは、派遣労働者を管轄しているのは人事・労務ではなく資材部や工務部であり、しかも人件費ではなく物件費扱いであり、余計に解雇という認識が薄いのではないか。もともと派遣労働が持っていた派遣先の雇用責任や社会的責任のあいまいさが一気に出てきて、予想以上に事態を悪化させている」
図表1 非正規労働者の雇止め等の状況
連合の電話相談に寄せられた悲痛な叫び、残った派遣労働者も勤務日数減に
もとより、派遣労働者などの非正規社員は、90年代のバブル崩壊以降の不況に直面した企業の人件費抑制、雇用の調整弁として誕生した。99年の労働者派遣法の改正で派遣の対象業務は原則自由化され、2004年からは製造業への派遣も解禁された。規制緩和や法的整備と相俟って外国為替は大量に発生し、今ではその比率は全労働者の37.8%(厚生労働省「就業形態の多様化に関する総合実態調査」)に達する。
派遣労働者も、2003年の2.0%から2007年の4.7%へと約3%も増加しているが、「この急増ぶりをみると、雇用の調整弁ではなく、派遣労働者の正社員代替が確実に進んでいる」(龍井総合局長)と指摘する。いわゆる派遣切りは、企業にとっては生産調整のための民事上の商取引行為にすぎないのかもしれないが、社会的には雇用の劣化を招来する。すでに解雇されて寮を追い出された労働者の悲惨な実態がメディアで連日のように報道されている。
連合の電話相談でも、「来年(2009年)4月までの外為だったが、12月1日に退職勧奨が行われた。来年には全員解雇の予定。会社の寮にいるが、1月中に出るように言われている」(派遣・30代・男性・東海地方)という声もある。あるいは、「12月初めに派遣社員の全員に契約の打ち切りが通告された。残った者も勤務日数が月22日から8日に減り、生活に困る
外為は打ち切られた者と同じ」(派遣・製造業・男性・関東地方)という窮状を訴える声もある。
雇用悪化は非正規労働者だけではなく、正社員にもじわじわと広がっている。今回の連合の電話相談では、雇用形態別の属性の「その他」が約26%の218件を占める。
「この大多数が正社員であり、すでに正社員にも解雇が及んでいる。大手の下請けの部品関連企業や不動産関連の企業の正社員が比較的多い」(龍井総合局長)東海地方の自動車関連の下請け企業に勤務する正社員の男性は、「11月下旬に『2009年1月末解雇、ただし12月中旬以降は有給休暇で休むよう』と通告を受けた。解雇理由を求めたら『労基法による』としか書いていない」という声を寄せている。
政府も2兆円規模の外為を策定、140万人の雇用を下支え
こうした事態を踏まえて、政府も昨年10月末に生活対策として雇用対策をとりまとめる一方、12月5日には、3年間で2兆円規模の新雇用対策をまとめた(「政府が策定した雇用対策の内容」参照)。
再就職支援対策の目玉として掲げているのが雇用保険制度の拡充だ。非正規労働者の適用基準である現行の「1年以上の雇用見込み」を「6カ月以上」に緩和。
そのほか「契約期間満了日が1年を経過しないと受給資格がなかったが、6カ月以上勤めれば受給資格が得られるようにし、再就職が困難な年齢・地域では給付日数を特例的に60日分延長した」(厚労省職業安定局雇用政策課)。
さらに、「ふるさと雇用再生特別交付金」の創設もその1つ。創設した基金を活用して民間事業を起こし、地域求職者の安定雇用を創出する。当初、生活対策として2,500億円を想定していたが、新雇用対策では緊急雇用創出事業として1,500億円を積み増し、計4,000億円とした。
「もともとは民間企業を使った事業を通じて安定雇用の創出を目指していたが、急場をしのぐために、基金を使って都道府県が直接雇用できるようにした。シルバー人材センターなどを使って雇用の場を提供し、半年ぐらいの短期の直接雇用を想定している」(雇用政策課)
また、雇用維持対策として中小企業緊急雇用安定助成金の拡充および雇用調整助成金の拡充も打ち出している。さらに、緊急雇用対策として社員寮から追い出された派遣労働者などに1万3,000戸ある雇用促進住宅の空室への入居あっせんも実施している。