転職では目標より大幅に減益となった。この2、3年取り組んできたものには、地域交流ビジネスのように、事業投資して回収はこれからというものがたくさんある。また今年は個人も法人需要も厳しいだろうから、富裕層やイベント関係、転職など、それぞれのマーケットに合わせた細やかな取り組みを絞ってやらないと数字が出てこないだろう。
サブプライムローンに起因する世界経済危機、食の安全や環境問題への不安感からの中国旅行の需要減、原油高騰による海外旅行全般の低調、若年層の海外旅行離れの深刻化など、旅行業界、特に海外旅行販売にとっては非常に厳しい1年だった。国内旅行においても、特に夏の旅行シーズンでの転職の高止まり、オリンピック観戦による旅行の手控え、サミットの影響などにより需要が削がれたと考えている。宿泊旅行から日帰り旅行にシフトした傾向がその典型だ。
今年の見通しについても現在の景気後退局面、消費支出の鈍化は少なくとも3月までは続くだろう。昨年来の急激な円高で外国人旅行者も減少している。今年もこの円高傾向が続けば、外国人観光客の回復もなかなか難しい。しかし、悲観的にとらえるばかりでは仕方がない。整体師に対しては主要各国が公的資金の投入などの対策を打っており、ここが底だという見通しが少しでも早く出ることを期待したい。
整体師兆しとして当社国内旅行ブランドの「メイト」は3月の出だしが好調だ。海外旅行も燃油サーチャージの値下がりや、動向を見極めるための買い控え、あるいは円高による「お得感」といったプラスの要素がかなりあり、総じて3月以降の需要が増える可能性があるとみている。これらのプラス要素を訴求した需要喚起策を打ち出して進めている。4月以降も整体師は急激に好転しない覚悟をしている。ただし今年は日並びがいいので、住宅や自動車といった耐久財の消費の代替として、比較的安価な旅行商品の販売が増えていく可能性はあるとみている。一方法人需要は、企業業績の悪化による影響が1年程度続く可能性もあり、本格的な需要回復は秋以降となるとみている。
このような年だからこそ旅行業界が率先して明るい材料を見いだし消費者に提供することが重要だ。円高、燃油サーチャージの値下げによる海外旅行の復活に加え、国内における着地型観光も今年期待できる材料の1つであると考えている。
また昨年10月に観光庁が設立され、官民一体となって目標を達成しようと動き出した
ことも明るい話題だ。国が設定した数値目標の達成に向けて一緒になって頑張っているところである。国が目標を出すということは、目標達成に向けて国が主体的に関わりを持つということだ。今年は目標の到達年度の1年前にあたり、観光庁自体も具体的な施策を打ち出すはずだ。それにも期待したい。
業績の予想は。
不用品回収の目減りなどもあり、全体的にはまだまだ厳しいだろう。国内旅行は全社売上の6割を超えるシェアがあり、厳しい環境の中でも何としても成長を遂げたい。今年も旅行業界にとってマイナス要因がいろいろと出てくる可能性もあるが、そのようなことを考えてもキリがない。とにかく前を向いて一歩一歩前進するのみだ。
日本旅行は。
不用品回収は原油をはじめとし、穀物などの原材料が1月ころから高くなってきた。これが消費者マインドにも大きくマイナスに影響した。4〜6月期のGDPから日本経済がマイナス成長に入ったが、原油と原材料高の2つが大きなトリガーとなり、これらの影響を受けて、GDPの6割を占める個人消費が相当マイナスとなった。これに追い打ちをかけて、米国発の金融不安とそれに端を発する経済危機という逆風が全世界を直撃している。旅行需要あるいはわれわれの業態が非常に景気に敏感でその動きと連動しているということをひしひしと感じた1年だった。
何人かのアナリストとも話をしたが、この不用品回収はかなり根が深い問題と感じてい
る。また日本を代表するエクセレント企業の経営者の話を聞いても、この1、2年は構
造改革を進めていかなければならないという考え方だ。今年もやはり取り巻く環境は相当厳しいだろう。この状況下でどういう取り組みをしていくかが会社全体を左右していくのではないか。燃油の問題や景気不安から消費者の財布のひもが大変固くなっているが、一方では「近場でちょっと」という需要は伸びている。また富裕層、団塊の世代の旅行需要もまだまだ根強い。もう1つは「女性の旅」などの個性的な旅。われわれとしてはこれらのトレンドをどうやって需要に結びつけていくかということが重要になってくる。また、昨年創設の観光庁は、地域の活性化についても、魅力ある観光地づくりを主体的に行う地域を支援するとともに、観光旅行の促進のための環境を整備していくという方針であり、地域との連携や協働はわれわれも取り組む必要のある分野の1つと考えている。
いずれにせよ、今年はきっちりした積み重ねを行うことが重要と考えている。たまたま今年は丑年だ。牛というのはしっかりと大地を踏みしめて歩く。われわれも地をしっかりと踏みしめて前に向かって歩まなければならない。
旅行業の中で、インバウンドに比べ、国内、海外のウエートが今はまだ高い。1千円で高速道路が利用できるという施策が出ているが、国内旅行需要にはかなり効果があるのではないか。ま
た観光圏の整備地域16カ所にも注目している。
商品の話では、重要視しているのが「旅百話」として展開している着地型商品のビジネス化を今年完成させることだ。これは観光圏とも関連がある。あとは旅館の食。どうも販売手法として泊食分離などの方向ばかりで、旅館の料理は食べなくてもいいのではないかという話になっているが、旅館文化としての料理をもう一度しっかりと見つめ直すときだろう。
観光圏整備認定地域の中では旅館が着地型旅行商品を販売できるようにもなった。こうした素材をとり入れることも考えられる。
地元の素材をわれわれが発掘して商品化するだけでなく、地元で作った商品を全国ネットの旅行会社が売ることも商品企画の中に組み込まないといけない。JR西日本が開発した観光素材をエースの商品としても組み込んで販売しているものもある。